ウエディング用語辞典

ファーストダンス

欧米では結婚式の後のレセプション(披露宴)はダンスパーティになることが多い。ファーストダンスは、新郎新婦が結婚して初めてダンスをすること。ダンスパーティの最初(と最後)に新郎新婦のみが、ゲストの前でダンスを披露する。その後はゲストも交えてのダンスパーティとなる。また、新郎新婦のダンスの後、新婦とその父、新郎と新婦の母、新婦と新郎の父、新郎とその母、などと順々に踊っていく。ファーストダンスのために、新郎新婦は事前にダンス教室に通ったりもする。日本ではまだ馴染みがないが、最近はカジュアルなパーティにてファーストダンスを取り入れるカップルもいる。

ファーストバイト

ファーストバイト(first bite)とは、ケーキカットの後で、カットしたケーキの一切れを新郎新婦が互いに食べさせあう演出。欧米で古くから行われている習慣が伝わったもの。バイトとは英語で「かじる」という意味。

新郎から新婦への一口は「一生食べるものに困らせないから」、新婦から新郎への一口は「一生おいしいものを作ってあげる」との意味が込められている。「ケーキシェアリング」「ファーストイーティング」ともいう。

ファンシーカット

ファンシーカット(funcy cut)とは、一般的なラウンドブリリアントカット以外のカッティングの総称。ファンシーカットには、オーバルカット、ハートシェイプカット、ペアシェイプカット、エメラルドカット、プリンセスカット(スクエアカット)などがある。ラウンドブリリアントカットに比べて同じカラット数なら割安なことが多い。

ファンシーカットダイヤモンドはラウンドブリリアントカットと異なり、カラット・カラー・クラリティのグレードはあるが、カットグレードの評価基準がない。

ファンシーカラー

人工着色ではなく、天然で色づいたダイヤモンドをファンシーカラーダイヤモンド(fancy colored diamond)と呼ぶ。一般的なダイヤモンドに比べて産出量が極めて少なく、希少価値が高い。色の濃いものほど高価。ブルー、ピンク、グリーンなど様々な色のファンシーカラーダイヤモンドが存在する。イエローとブラウンダイヤを除くとカラーダイヤモンドは、ダイヤモンド1万個当たり数個程度とされる。

一方、放射線や加熱など人為的な処理を施し、人工的に色をつけたダイヤモンドを着色ダイヤモンドと呼び、この処置をすることを「トリートメント」または「エンハンスメント」ともいう。鑑定書には、カラーグレードは評価されず、備考部分に「天然ダイヤモンド(処理石)」と表記される。

婚約指輪では、センターストーンの脇にピンクダイヤモンドのメレダイヤを配したデザインが人気がある。

ファンシータキシード

ファンシータキシード(fancy tuxedo)とは、黒や濃紺の正式なタキシード以外のタキシードの総称。黒のタキシードよりも略式で準正装とされる。素材にはシルクやベルベット、モヘアなど様々なものが使われる。柄は無地を始め、マドラスチェックやタータンチェックなどの格子柄、ペイズリーや花柄などのプリント柄など。色はカラフルで光沢のあるものなど、色彩や素材、デザインに多様なバリエーションがある。

ジャケットの色や形状に係わらず、黒のズボンを合わせるのが基本だが、最近では上下同色のものも増えている。タイは蝶タイだけでなくアスコットタイを用いることも多い。

ファンキータキシードは1960年代後半に起こったピーコック革命が由来だが、現在ではステージ衣裳、カジュアルなパーティや披露宴などに着られるのみとなっている。

ピーコック革命

ピーコック革命は1960代後半に起こった男性ファッションのムーブメント。ピーコックとは孔雀のことで、孔雀は雄の方が華麗であることから、男性にも個性的なファッションを取り入れようという革命的な動き。フォーマルウェアにも影響を与え、奇抜な形のデザインタキシード、色柄物のタキシード、フリルのシャツなどが験される。また、礼装用以外のシャツや小物を取り込んだ着装もみられた。

現在ではタキシードは再び黒一色に戻り、ファンシータキシードはカジュアルなパーティや披露宴などに着られるのみとなっている。

V字リング

手の甲へ向かってV字形をしたデザインのリング。縦のラインを強調するため、指を細く長く見せる効果がある。婚約指輪と結婚指輪を重ね付けしたいなら、できるだけ同じV字リングで細めの幅を選ぶとよい。

ブーケ

ブーケ(bouquet)とは、新婦が持つ花束のこと。その昔、ヨーロッパで、男性が女性にプロポーズする際に、野の花を摘んで花束を作り、渡したことがブーケの由来。花束を贈られた女性は、結婚を受諾する返事として、花束から一輪の花を抜き、男性の胸に挿した。これがブートニアの由来。

ブーケのデザインには、アームブーケ、オーバルブーケ、キャスケードブーケ、クラッチブーケ、クレッセントブーケ、ティアドロップブーケ、ボールブーケ、ラウンドブーケ、リングブーケなどバリエーションも豊富にある。また花材も種類豊富なので、様々なアレンジが可能。

ブーケは、新郎新婦の慎重・体型やドレスのシルエット、デザインとのバランス、会場の規模や雰囲気などから総合的に考え、似合うブーケを選ぶことがポイント。ブーケを決める事前の打ち合わせには、ドレスや会場の写真など、当日のイメージがわく参考資料をなるべく多く持参するとよい。

お色直しに合わせてブーケも替えることが多いため、複数のブーケを用意する必要がある。ブーケトスの演出をやるならば、投げるため用のブーケを別途作った方が良い。

ブーケトス

ブーケトス(bouquet toss)とは、挙式後、花嫁が後ろ向きになって、未婚女性のゲストに向かって背中越しにブーケを投げる演出。欧米の習慣で、ブーケを受け取った女性は次の花嫁になれると言われており、幸福のバトンタッチの意味をもっている。ブーケトスには、ウエディングドレスに用いるブーケとは別に、ブーケとス用にミニブーケを用意する。

また、花婿が花嫁のガーターベルトを取って、未婚の男性ゲストにめがけて後ろ向きで投げる。ガーターを取った男性は次の花婿になれる、というのがガータートスで、ブーケトスの男性版のイベント。

ブーケトスの由来はいくつか説があるが、14世紀頃のイギリスの風習が起源とされる。結婚式の参列者たちが祝福にあやかりたいと、花嫁のドレスを引っ張ったり、ブーケの花や小物を取ったりしたので、花嫁はその予防策としてブーケを投げるようになったといわれている。それが転じて、幸せのお裾分けとして何かを投げる習慣となり、ブーケトスやガータートスになった。

ブーケ・ブートニア・セレモニー

ブーケ・ブートニア・セレモニー(bouque tboutonniere ceremony)とは、新郎から新婦へブーケを差し出し、新婦はそのブーケの中から一輪の花を抜き取り、ブートニアとして新郎の胸に挿すセレモニー。あらかじめゲストに花を配っておき、新郎は皆から花を集めてブーケを作ったり、ブーケを新婦へ渡す際にプロポーズをするなどの演出を行うこともある。同様の演出に12本のバラを花束にしたダーズンローズがある。

ブーケプルズ (ブーケプル)

ブーケプルズ(bouque pulls)とは、ブーケに数本のリボンを付けておき、それを未婚の女性ゲストに引っ張ってもらう演出。その中の1本だけがブーケに繋がっており、引き当てた人には幸運が訪れ、次の花嫁になれるという演出。プルは「引く」という意味。ブーケトスの代わりとしてや披露宴の余興として行われることが多い。

ブーケトスでは投げるためのブーケを別途用意する必要があるが、ブーケプルズではメインのブーケにリボンを結ぶことで流用することができる。ブーケトスでは、ゲストが参加を遠慮したり、慌しくブーケを取り合いになることもあるが、ブーケプルズは優雅な演出として最近人気が出ている。

ブートニア

ブートニア(boutonniere)とは、新郎の左胸に飾る花のこと。ブートニアとはフランス語で「ボタンホール(襟穴)」の意味。本来、ブートニアは上着の左胸のボタンホールに差すが、コサージュとして左衿に留めるようになっていることが多い。通常、ブートニアは新婦が持つブーケと同じ花材でコーディネートする。ブートニアはブーケ代とセットになっていることが多い。

その昔、ヨーロッパで、男性が女性にプロポーズする際に、野の花を摘んで花束を作り、渡したことがブーケの由来。花束を贈られた女性は、結婚を受諾する返事として、花束から一輪の花を抜き、男性の胸に挿した。これがブートニアの由来。よって、ブーケとブートニアは同じ花材で作るものとなる。

ブートニエール

ブートニエール(boutonniere)とは、男性フォーマルの上着の襟(ラベル)に付いている襟穴、またはその穴に挿す花のこと。フラワーホールともよぶ。一般的なジャケットの衿にも穴の開いていない襟穴が形骸的に付けられていることが多い。ブートニエールは元々はフランス語で「ボタン穴」の意味だが、英語でも「ボタンホールに差す飾り花」を意味する。

ブートニエールは、16世紀頃、第一ボタンホールに花を挿すファッションが流行し、その花をブートニエールと呼んだことが由来とされる。ここからブートニアやコサージュが派生した。

通常、ブートニエールにはカーネーションやバラが用いられる。これはテールコート(燕尾服)は別名、ホワイトタイと呼ばれるように、白い蝶ネクタイを着用するため、それに合わせて白のカーネーションをコーディネートしたのが由来とされる。結婚式の新郎衣装でのブートニエールは、新婦のブーケに使われる花材と合わせてブートニアを挿すのが一般的。

フェザードレス

フェザー(feather)とは羽、羽毛の意味。フェザードレスとは、ドレス襟ぐりや裾に、マラボーなどの羽をあしらったデザインのもの。または、羽のような軽やかなイメージのドレスを指し、オーガンジーやシフォンなどの軽くて薄い織物を使ってふんわりとした雰囲気を作る。

マラボー(marabou)はアフリカハゲコウのことだが、一般的には、ハゲコウやオーストリッチなどの羽根を用いた装飾品のことを指す。

フェーシングカラー

フェーシングカラー(facing collar)とは、タキシードやテイルコート(燕尾服)の襟で、朱子織の光沢のある布地を張ったもの。本来はシルクだが、光沢感があるサテンやタフタが用いられることもある。フェースドラペル、シルクフェースドカラー、シルクフェーシングなどともいう。日本語では拝絹(はいけん)襟という。夜の正礼装のタキシードとテイルコートのみに用いられる。拝見の由来は、電気のない時代に、ほのかな明かりでも光を反射して、顔を見えることができるように付けられたとの説がある。

ちなみに、襟のアウトラインに絹のテープや飾り紐で縁取りを施したものは、バイビングカラーと呼ばる。

フェミニン

フェミニン(feminine)とは、英語で名詞として女性、形容詞として女性用の、女性らしいという意味。ウエディングドレスや小物、ブーケなど花嫁が身につけるものに対して、女性らしいデザインを意味する形容詞としてよく用いられる。

フォーチュンクッキー

フォーチュンクッキー(fortune cookie)とは、中におみくじの入ったクッキーのこと。アメリカの中華料理店で食後のデザートとしてよく出される。別名おみくじクッキー。結婚式において、プチギフトとしてゲストに配ったり、二次会などの演出としても使われる。

フォーチュンクッキーの由来は、19世紀末にサンフランシスコの日本茶店で、煎餅の中に言葉を書いた紙を入れたものをお茶請けとしてサービスしていたもの。第二次世界大戦後、いくつかの中華料理店がフォーチュンクッキーのアイデアを取り入れて、非常に一般的なものとなり、現在ではアメリカの多くの中華料理店で見られる。フォーチュンクッキーは、元々は日本の神社で新年の祝いに配られていた辻占煎餅が起源といわれている。フォーチュンクッキーに書かれている内容は、運勢、格言、ラッキーナンバーなど様々なバリエーションがある。

フォーマルウエア

フォーマルウエア(formal wear)とは、礼服、礼装の総称。昼間と夜間で区別され、さらにモストフォーマルウエア(most-formal wear:正礼装)、セミフォーマルウエア(semi-formal wear:準礼装)、インフォーマルウエア(informal wear:略礼装)の3種に分類される。

フォールスネーム

フォールスネーム(false name)とは、誤った名称という意味。日本語では誤称と呼ばれる。宝石本来の呼び名ではなく、見かけのよく似たより価値の高い宝石の名を取って付けられた別名のこと。別名のこと。産地名や商標名や形容詞などが接頭語に付く場合が多く、そのように表記されている場合や、極端に安価だったりするものは、まず偽物だと思ってよい。

【フォールスネームの例】
本来の宝石の名称 フォールスネーム
無色水晶 アラスカダイヤモンド
無色トパーズ アフリカダイヤモンド
無色ガラス フランスダイヤモンド
無色ジルコニア セイロンダイヤモンド
ヘマタイト 黒ダイヤ
アイオライト ウォーターサファイア
シトリン(黄水晶) シトリントパーズ
ペリドット(かんらん石) イブニング・エメラルド
ネフライト 台湾ヒスイ
クリソプレーズ オーストラリアヒスイ
アマゾナイト コロラドヒスイ

フォト寄せ書き

受付でゲストを一人もしくは数名ずつインスタントカメラで撮影し、写真の余白に名前やメッセージを書いてもらうこと。後でアルバムにしたり、写真つきの芳名帖にする。他にも二次会などで、集めた写真を引いて当たった人にプレゼントをあげるなどの余興にも利用できる。また、ゲスト席にカメラを置いておき、ゲスト同士で自由に撮影してメッセージを書いてもらうこともある。

撮った写真がその場で出力できるポラロイドカメラやチェキなどを利用する。ポラロイドでは必要なものが揃った「フォト寄せ書きセット」が販売されている。またフォト寄せ書きの演出用にポラロイドカメラをレンタルしてくれる会社もある。

袱紗(ふくさ)

袱紗(ふくさ)とは、贈り物の上に掛けたり、物を包むために用いられる、絹で作られた小型の風呂敷のようなもの。結婚式においてはご祝儀袋を包むのに用いられる。また、結納では片木盆に載せた受書を交換するときなどに上に掛けて使用される。ご祝儀袋用に、中に台紙が付いているものや袋状になっているものなどもある。慶事の場合、赤、臙脂(えんじ)、紫などの赤系や、淡い色を用いることが多い。紫は弔事も兼用できるので重宝する。

古代・中世の人々は、物を唐櫃(からひつ)に入れて運んでいた。贈り物を相手に渡すときは、唐櫃の蓋を返して、その上に載せて差し出していた。また引出物を頂くときも同様に、唐櫃の蓋に載せていただき、唐櫃に入れて持ち帰っていた。鎌倉時代になって、蓋だけが独立して使われ、「広蓋(ひろふた)」と呼ばれる。広蓋には蒔絵師(まきえし)の手描きによる磨き家紋や装飾が施されるようになる。

蓋が独立してしまうと、贈り物を届ける道中の日よけ、埃除けとして、また、中身が見えてしまうための体裁上として、着物の袂(たもと:袖)を掛けたことが袱紗の起源といわれる。次第に着物の袂ではなく、独立した覆い布を用いるようになり、掛袱紗となる。やがて江戸時代になると布も装飾的で立派なものと変遷していき、元禄時代には現在の袱紗のように裏を付けるようになった。

福禄寿

福禄寿(ふくろくじゅ)は披露宴のテーブル名などによく用いられる縁起のよい言葉。福禄寿は、中国の道教の神様で七福神の一つ。福は幸福、禄は封禄(俸禄とも書き、所領・官職ついている諸侯に与える料物 などのことで、現在における給料・財産)、寿は長寿を意味する。福禄寿の三徳を希求する道教の教えを具現化したもの。七福神の寿老人と同体、異名の神とされ、南極星の化身(南極老人)や、宋の道士天南星の化身とされる。福禄人(ふくろくじん)とも言われる。短身、長頭で、長いひげを生やし、、経巻を結びつけた杖を携え、鶴を従えている。

ブザム

ブザム(bosom)とは、英語で胸、胸部の意味。ブザムはシャツの胸部分を指す。礼装用のシャツには装飾的なデザインのブサムのものがあり、結婚式などにおいて準礼装や略礼装として用いられる。代表的なものとしてプリーテッドブザム(pleated bosom)や、スターチドブザム(starched bosom)、フリルドブザム(friled bosom)などがある。

プリーテッドブザムは、胸の部分にプリーツをあしらったもの。プリーツの形状や細さも様々で、縦・横・斜めとバリエーションも豊富。日本語ではひだ胸と呼ぶ。スターチドブザム(starched bosom)は、U字や角形の切り替えがあり、共地が重ねられディッキー(胸当て)のように見せ、普通は二重またはそれ以上の厚みがある。日本語では烏賊胸(いかむね)と呼ばれる。フリルブザムは、胸元に波状のひだ飾りが付いたもの。

伏せ込み

リングの地金に穴を掘り、石を取り囲むようにして留めるセッティングのこと。出っ張りが少なく、引っ掛かりにくいので、普段使いに適している。伏せ込みのリングは石が外せないため、サイズ直しが難しい。石が割れないようにするには、大小ともに1〜2サイズ程度の直しまでの場合が多い。覆輪留めともいう。

巫女(ふじょ)

→巫女(みこ)

プチギフト

プチギフト(petit gift)とは、披露宴やパーティの後、ゲストを送迎するときに配るちょっとした贈り物のこと。引出物、引菓子とは別に新郎新婦から手渡しで贈られる。ゲスト一人一人に来て頂いた感謝とお礼の気持ちを添えて渡す。送迎ギフトとも呼ばれる。最近では定番の演出。プチ(petit)とは、フランス語で「小さい」の意。

プチギフトに良く使われるのは、ドラジェやクッキー、キャンディー、チョコレートなどのお菓子をはじめ、紅茶、ジャム、石鹸、入浴剤、スプーンやお箸など様々なものが選ばれる。

キャンドルサービスの代わりに、ゲストテーブルを回ってドラジェサービスを行う演出をする場合もある。お菓子を手作りしたり、メッセージカードやラッピングに趣向を凝らした個性的なものも増えている。

仏前式

仏教の教えに基づいた挙式スタイル。司婚者は僧侶が行い、念珠(数珠)を受けて焼香し、仏様の前で来世まで連れ添う夫婦の結びつきを誓い、祖先に感謝し、盃を交わす。仏教には浄土宗や浄土真宗、日蓮宗など多くの宗派があり、司式の流れや焼香のやり方などが宗派によって異なることが多い。衣装は、花嫁は白無垢、花婿は五つ紋服。

ホテルや式場では仏前式用の挙式場を設けているところは少なく、一般的に、先祖代々の菩提寺や自宅の仏前に僧侶を招いて行う場合が多い。少なくとも両家の一方は、挙式を行う宗派に属している必要がある。仏前式では日取りは関係なく、六輝(六曜)にこだわる習慣はない。仏前式では、挙式料のことを懇志(お布施のこと)と呼ぶ。

ブッフェ

→ビュッフェ(buffet)

仏滅

仏滅(ぶつめつ)とは、六輝(六曜)のひとつ。物事が滅する日の意味で、すべて凶である日とされる。結婚式などの慶事は避けたほうが良いとされる日。仏滅の日は会場も空いていることが多く、割引プランを設定しているところもある。

仏滅は小六壬の「空亡」が由来とされる。空亡とは十二支と十干の組合わせにより欠けた干支(えと)のことで、六甲空支法の「空弧」と「虚亡」を合わせたもので、天中殺ともいう。これを全てが虚しい(空しい)と解釈して「物滅」と呼ぶようになった。これが転じて「佛(仏)」の字が当てられて仏滅となった。仏滅という字面から仏陀(釈迦)が入滅した(亡くなった)日と解釈されることが多いが、本来は無関係である。

ブライズメイド

ブライズメイド(bride's maid)とは、花嫁の付き添い人、立会人として、結婚式で花嫁の側に立つ女性たちのこと。主に花嫁の友達、姉妹、親族で、未婚の女性が務める。バージンロードで花嫁に先立って入場し、花嫁の身の回りの世話をする。白以外のお揃いのドレスを着てブーケを持ち、花嫁に華を添え引き立てる。ドレスは新婦が用意してプレゼントする。

ブライズ・メイドは、結婚する花嫁を祝福する前祝いパーティのブライダルシャワー(bridal shower)を企画する。ブライダルシャワーは一般的に結婚式の2ヶ月前から2週間前ぐらいに、レストランや花嫁・ブライズメイドの自宅などで行われる。参加者は伝統的に女性のみで、お茶やおしゃべりを楽しみながらお祝いし、花嫁が集まったプレゼントを順番に開けてゆく。

花婿側の同じ役割をグルームズマン(日本ではアッシャーと呼ぶ場合が多い)と呼び、ブライズメイドとグルームズマンは人数を揃える。一般的にブライズメイドは2〜5名程度選ばれるが、人数が多いほどステイタスが高いとされる。ブライズメイドの中でも一番花嫁と親しい、代表的な立場の女性をメイド・オブ・オナーと呼ぶ。一方、花婿側の代表をベストマンと呼ぶ。

ブライズ・メイドやグルームズマンの習慣は、中世のヨーロッパが起源で、花嫁の幸せを妬む悪魔から花嫁を守るために、未婚の姉妹や友人たちが花嫁と同じような衣裳を着て付き添い、悪魔の眼を惑わした伝統が由来とされる。

ブライダルインナー

ブライダルインナー(bridal inner)とは、ドレスを美しく着用するための下着の総称。補正下着、ドレス下着、ブライダルインナーなどとも呼ばれる。ドレスをきれいに着こなすため、一般の下着よりも補整力が高く、バストを上げ、ウエストをスラリと見せる効果がある。ドレスインナーともいう。もともと欧米の文化であるドレスを日本人が素敵に着こなすために、ドレス専用のインナーでドレスに合う体型に整え、メリハリのあるプロポーションを作ることが、ブライダルインナーの目的。

必要以上に身体を締めつけるのではなく、足りない部分をインナーで補い、ドレスにあわせて体型を造形し、バランスが美しくとれるものを選ぶことが重要。できればドレスを選ぶ前にインナーを購入し、試着時もドレスインナーをつけて選ぶと、本番のイメージが分かりやすくおすすめ。ドレスインナーはランジェリーショップやドレスショップで購入できる。

代表的なのは、ブラジャー・ウエストニッパー・ガーターベルトがひとつになった「スリーインワン」や、ブラジャーとウエストニッパーが一緒になったビスチェタイプ、フロントとサイドにシルエットを整えるためのコイルボーンが入ったロングブラジャーなどがある。オフショルダーのドレスや襟あきが広いデザインのドレスには、取り外し可能なものかストラップレスのインナーを用いる。背中が広く開いたバックレスデザインのドレス用には、ベアバック対応のVバックのバックレスタイプのインナーを使用する。

和装の場合のブライダルインナーとは、肌襦袢、裾よけ、足袋などの和装下着を指す。

ブライダルエステ

結婚式に備えて行うエステのこと。結婚式当日にベストな状態になるように、肌のコンディションを整えケアをする花嫁専用のエステのコース。結婚式の半年前から直前まで各種コースが用意されており、何回かエステに通って行う。個々に合わせてプログラムを組んでくれる。

フェイシャルをケアするメニューを中心に、ドレスを着たときに露出する肩や背中や胸元のケアもしてくれる。化粧のりをよくするためにシェービングなどもセットで受けると良い。 また、リラックスを目的としたオプションやボディラインのケアを組み合わせる場合もある。

ブライダルキャンドル

ブライダルキャンドル(bridal candle)とは、披露宴のキャンドルサービスの演出で使う、メインテーブルの側にある一番大きなろうそくのこと。キャンドルサービスはお色直し後の再入場の際に行われる演出で、新郎新婦がゲストテーブルのキャンドルを灯して回った後、最後にブライダルキャンドルを点火する。ブライダルキャンドルには目盛りがついており、銀婚式までの25年間、毎年結婚記念日に火を灯して記念日を祝えるようになっている。

ブライダルシャワー

ブライダルシャワー(bridal shower)とは、結婚する花嫁を祝福する前祝いパーティのこと。一般的に結婚式の2ヶ月前から2週間前ぐらいに、レストランや花嫁・ブライズメイド(花嫁の姉妹や友人など花嫁に親しい未婚の女性が務める)の自宅などで行われる。参加者は伝統的に女性のみで、お茶やおしゃべりを楽しみながらお祝いし、花嫁が集まったプレゼントを順番に開けてゆく。パーティのアレンジはブライズメイドが行う。出産前にも「ベビーシャワー」という同様のパーティを行う習慣がある。

新郎は男性の友人たちとバチェラー(独身)パーティー(bachelor party)を行う。結婚式前夜に行われる場合が多く、レストランやバー、ナイトクラブなどで独身最後の夜に羽目を外すイベントである。

ブライダルシャワーのプレゼントは、調理道具や化粧品、ランジェリーなど新婦しか使わないものをプレゼントする。プレゼントを包んであった包装紙やリボンを用いてダミーのベールやブーケを作り、結婚式のリハーサルで花嫁が使用する習慣もある。

一方、結婚プレゼントは事前に新郎新婦が欲しい物リストを用意し、友人たちはそこから分担して予算に合ったものを購入しプレゼントする。プレゼントがダブることなく、本人たちの欲しい物を贈れて便利である。事前にショッピングサイトに欲しい物リストを渡しておき、友人はそこに買いに行けばいいようにする場合もある。

ブライダルチェック

ブライダルチェック(bridal check)とは、結婚前に行う婦人科検診のこと。結婚を控えている女性が、妊娠や分娩に影響する婦人科的な項目をあらかじめチェックする目的で診てもらう。受信の目安は結婚式の6ヶ月から3ヶ月前ぐらいに行う。ブライダルチェックは病気ではないため健康保険が利かないので、検査の項目にもよるが費用は3万円前後かかる。ブライダルチェックの結果を結納の際に交わすこともある。

主な検査項目は、血液検査:貧血の有無、肝機能検査、腎機能検査、感染症(肝炎・風疹抗体価・エイズ検査・梅毒検査など)、血糖、脂質検査(コレステロール・中性脂肪)。内診・超音波検査:感染症(クラミデイア・細菌)、子宮筋腫・卵巣腫瘍の有無、子宮ガン検診、乳房検査、乳ガン検査。尿検査(尿タンパク・尿糖など)。検査後1年以内に妊娠した場合、データを妊娠初期検査として流用できる病院もある。

ブライダルチャーチ

ブライダルチャーチ(bridal church)とは、独立型のチャペルにパーティ会場を併設した教会。結婚式専用の教会で、専任の聖職者や属する信者もおらず、定期的な礼拝や集会を行っていない場合がほとんど。そのため結婚講座はなく、挙式直前の数分程度の説明で終わることが多い。フォトウエディングのみの利用も可能なところもある。

ヨーロッパの歴史ある私設教会を丸ごと移設・復元したものが最近増えている。教会の建物だけでなく、ステンドグラスや祭壇、パイプオルガン、ベンチシートなどの備品・調度品もすべてそのまま移した、アンティークな雰囲気で格式あるブライダルチャーチが人気が高い。

ブライダルフェア

ブライダルフェア(bridal fair)とは、ホテル・結婚式場・披露宴会場などブライダル式場で行われるウエディングの見本イベント。模擬挙式、模擬披露宴、会場装飾・装花のサンプル展示、料理の試食、婚礼衣装の試着、引き出物・引き菓子などのアイテムの展示など、実際の挙式・披露宴をイメージできるようになっている。その会場の雰囲気やセンス、サービスなどが把握できるので、希望の結婚式が叶えられるか比較検討するために目当ての会場のブライダルフェアには参加するとよい。

展示のほかに具体的な結婚式の内容について話を聞いてくれる相談会もあり、その場で式場の予約も可能。基本的には無料で予約も不要だが、料理試食会などは予約制や有料の場合が多いので事前に問い合わせしたほうがよい。

ブライダルリング

ブライダルリング(bridal ring)とは、結婚に関するリングとして婚約指輪と結婚指輪の両方をさす、もしくは一本で婚約指輪と結婚指輪を兼ねているリングのことをさす場合もある。

結婚の際に指輪を贈る習慣は古代ローマまでさかのぼる。昔は、婚約指輪と結婚指輪の区別はなく、永遠に終わることのない円を、愛の象徴として花嫁に贈ったものだった。現在のように、エンゲージリングは婚約指輪、マリッジリングは結婚指輪になったのは13世紀以後といわれている。ローマ法王が、結婚前に互いを良く知るべきだとして、婚約期間を奨励したことから婚約指輪が生まれたという説がある。また、西暦860年に教皇ニコラス1世が「婚約発表には婚約指輪が必要である。夫となるものは高価で経済的な犠牲を払う指輪を将来の妻に贈るべし。」という決まりを作ったのが婚約指輪の始まりだという説もある。結婚指輪と婚約指輪を両方贈る習慣は19世紀に入ってからのことで、それまでは、その時代の教会が結婚と婚約のどちらを重視するかで一方のリングを贈っていた。

左手の薬指にはめる由来は幾つかの説がある。一つは左手薬指の血管が直接心臓と繋がっているいう古代エジプトの言い伝えから来ている。また、11世紀頃、教会が結婚指輪に祝福を与えるようになり、同時に結婚指輪を左手の薬指にはめる習慣が生まれたとされる説もある。西洋では指輪をはめる指によって意味を持たせる慣習があり、左手は「服従と信頼」を表し、薬指は「愛情」の印とされている。そこで薬指にはめる習慣が始まったとされる。継ぎ目のない「輪」は、永遠不滅の愛を象徴し、 結婚指輪には「誠実・貞節」の意味がある。これは配偶者への永遠の愛・誠実・貞節を約束すると同時に、神様に対しても永遠の愛・誠実・貞節を誓うことを意味している。

ブライダルローン

ブライダルローン(bridal loan)とは、結婚するカップルに資金を融資してくれる目的型ローン。挙式費用や新婚旅行費用、新居準備費用などの結婚資金に利用することができる。一般のローン商品よりも低金利で審査基準も低めに設定されている。身分証明、年齢、年収、勤続年数、結婚式場の見積りなどの予約証明といった審査基準があるが、無担保・保証人無しでも大丈夫な場合が多い。取り扱いは銀行やカード会社。

ブライド

ブライド(bride)とは花嫁・新婦のこと。

ブライドジラ

ブライドジラは、"bridezilla"もしくは"bride-zilla"と書く。"Bride"「花嫁」と"Godzilla"「ゴジラ」を合わせた造語。結婚式を準備していくうちに、自分の結婚式に徹底的にこだわりを持ち、妥協を許さないあまりに、欲張りで自分勝手になり、感じが悪い女性に変貌していく花嫁のことを意味する言葉。

プラチナ

プラチナ(Platinum)は地金として人気が高い貴金属。元素記号Pt、原子番号78。白色の光沢を持つ金属で、白金とも呼ばれる。日本では婚約指輪、結婚指輪にプラチナが良く用いられる。宝飾品のほか、触媒としても高い活性を持ち、自動車の排気ガスの浄化触媒のほか、合成触媒として多くの量が使用されている。

科学的に非常に安定しており、他の貴金属に比べて密度と比重が高く、熱や酸化に強く、摩滅しにくく、傷が付きにくいといった優れた耐久性がある。汗にも強く、通常の使用では変色することはない。純度が高く、アレルギー反応を起こしにくい肌に優しい貴金属である。また強度と共に粘り気があり、わずか1グラムで2キロメートルもの長さに伸ばすことができる展延性を持つため、繊細な細工が可能である。

プラチナは希少性が高く、高価な貴金属である。他の貴金属に比べて採出量が少なく、約1トンの原鉱石から、たった3グラムのプラチナしか採出されない。採出総量は年間100トン程度。その内、ジュエリーとして加工される量は年間88トン程度。有史以来発掘されたプラチナの総量は約2500トンで、5m四方の立方体の大きさと同量で、金の約1/30程度である。

純度は100%をPt1000と表記し、Pt1000、Pt950、Pt900、Pt850の四品位制で表され、リングの裏側などに大蔵省検定マークが打刻されている。金は純度37.5%のK9まであるのに対して、プラチナは85%に満たない純度のものはプラチナと認められない。

プラチナの語源は、1735年に、スペインの海軍将校がコロンビアのピント川河畔で銀に似た白い金属を発見し、「ピント川の小さな銀(platina del pinto)」と呼んだことに由来する。これが現在のplatina、元素名のplatinum(ラテン語形)の語源となった。つまりプラチナとは外観が銀に似ていることに因んだ呼び名である。また、銀は酸化してくすんでしまうが、プラチナは金のように美しさを保つ性質があるので、プラチナのことを "white gold" とも呼んでいた。白金という日本名は、"white gold"を直訳したものである。

ブラックスーツ

ブラックスーツ(black suit)とは、日本独自のフォーマルな準礼服で、黒のスーツのこと。朝から夜まで、慶事、祝事から弔事まで、着方によって冠婚葬祭に幅広く使える便利な礼服である。

ブラックスーツは、昼の準礼装のディレクターズスーツを基に、1960年代に日本で作られた。高度成長期の新生活運動(冠婚葬祭の簡素化を目指した農村運動)の流れの中で全国に普及する。婚礼にはブラックスーツに白のネクタイが定番とされるが、ブラックスーツは日本だけで通用する準礼装(セミフォーマル)で、海外では礼服ではなく単なる黒のビジネススーツとしてしか見られない。本来の準礼装は昼間はディレクターズスーツ、夜間はタキシードを着用する。

ブラックタイ

ブラックタイ(balck tie)は、黒の蝶ネクタイのこと。また、男性の夜の正礼装であるタキシードのことを俗にブラックタイと呼ぶ。タキシードには、黒の蝶タイが必ず着用されることから、ブラックタイと言えばタキシードを指すようになった。ドレスコードに「ブラックタイ」とあれば、タキシードを着用する。

フラワーアーチ

フラワーアーチ(flower arch)とは、アーチをつる性の植物や花で飾ったもの。庭園のエントランス部分や祭壇へのアプローチなどに配置されている、花や緑を飾った入場門のようなもの。ガーデンウエディングや一軒家のハウスウエディングなどでよくみられる。

フラワーガール

フラワーガール(flower girl)とは、キリスト教挙式にて、教会のバージンロードを花で清めるために、花を蒔きながら花嫁を先導する女の子のこと。近親者の子供の中から4〜10才ぐらいの女の子を一人もしくは複数選ぶ。一般的な式次第の順序は、新郎入場のあと、結婚指輪を持ったリングボーイが入場、続いてフラワーガールが花かごを持って入場したあと、新婦が新婦の父と入場する。女の子を使った類似の演出に、花嫁のドレスのトレーンを持つトレーンベアラーなどもある。

フラワーコーディネート

フラワーコーディネート(flower coordinate)とは、メインテーブルやゲストテーブルの卓上装花や会場装花、ブーケ、ブートニアなどに至るまで、結婚式で使用する花をトータルコーディネートすること。テーマを決めたり季節感を出したりして、花材の種類や色をコーディネートする。

フラワーシャワー

フラワーシャワー(flower shower)とは、キリスト教式挙式の終了後、教会の外に出てくる際、もしくはバージンロードを退場する際に、新郎新婦に向けて列席者が花びらを蒔いて祝福するセレモニーのこと。花の香りによって辺りを清め、幸せを妬む悪魔から二人を守る意味がある。フラワーシャワーに使う花は特に決まっておらず、好きな花材を選んでよい。フラワーシャワー用の造花の花びらもあり、日本では一般的に生花よりも造花を使用する場合が多い。

フラワーシャワーの演出を禁じている会場もあるので事前に確認が必要。独立型チャペルのある会場では可能な場合が多いが、館内に併設されたチャペルでは難しい。欧米には同様に、新郎新婦の幸せを願って何かを振り掛ける習慣があり、お米を蒔くライスシャワーやペーパーシャワー、シャボン玉を吹きかけるバブルシャワーなどもある。

プランナー

→ウエディングプランナー(wedding planner)

結婚のプランなどサポートしたり、式の段取りをしたりする職業。ブライダルコーディネーターやブライダルプロデューサーとも言う。仕事内容は、結婚式のプランニングに始まり、準備期間中の相談対応、コーディネート、金銭的な調整、当日のアテンドまで、適切なアドバイスをし結婚式をトータルプロデュースする。新郎新婦の希望の結婚式を叶えるために二人と同じ目線で発想し、パーティの企画・演出を考え、スタッフを動かしながら全体を作り上げる仕事。

元々ウエディングプランナーとはアメリカで生まれた職業だが、日本ではウエディングプランナーという職種の規定や業界共通の公認資格は特に無い。結婚式場やホテル・レストランのウエディング部門やウエディングのプロデュース会社にて、独自に「ウエディングプランナー」の役職を設定している場合が多い。

プランニングシート

プランニングシート(planning sheet)とは、オリジナルウエディングを実現させるために、二人の希望やこだわりをチェックするためのもの。挙式や披露宴のスタイルの希望、招待するゲストの人数などから会場を決めたり、テーマやこだわりを形にするためのコーディネートや演出を具体的に決めていく。予算とも照らし合わせてプランニングシートに書き込むことにより、二人がやりたい結婚式が具体的に見えてくる。

ウエディングプランナーは二人の相談にのってバランスのよいプランニングシートを作成する。プランニングシートにそって業者に発注したり、各担当者に指示を出したりして具体的な結婚式の準備を進める。

プリーツ

プリーツ(pleat)とは、布を折り畳み襞(ひだ)を作る技法のひとつ。規則的に畳み込んだ布の一部を固定し、衣服に運動性を持たせたり、立体的に装飾するために用いられる。ひだそのものを指すこともある。

プリーツの歴史は古く、古代エジプト以来用いられてきた。中世から近世にかけて、女性はすその長い衣服を着ていたので、歩きやすく運動性を出すためにプリーツを多用した。プリーツは通常の3倍以上の布を使うので、上流階級にしかできない装飾的な技法であった。

縫い縮めてひだを作るものをギャザー、布を垂らしたときに自然にできるひだをドレープと呼ぶ。ドレープやギャザーと異なり、プリーツは折り山がきちんとたたまれているため硬い印象があるが、折り幅や素材によって柔らかさも表現できる。折り畳むと3重になるため厚手の生地は適さない。また、腰が弱く収縮性がある素材も適さない。折り目が付いていないものをタック、折り山が途中で消えるものをダーツと呼ぶ。

プリーテッドブザム

プリーテッドブザム(pleated bosom)は、胸の部分にプリーツ(襞:ひだ)をあしらった礼装用のドレスシャツ。日本語ではその形状からひだ胸と呼ぶ。プリーツの形状は様々で、プリーツも細いもの、太いもの、また縦、横、斜めとバリエーションは多様なものがあるが、フォーマル用として一般的なものは、ヒダ巾約1cm、片側6本、前立分を加えて全部で14本、等間隔で縦に平行になっているもの。

フリードリンク

フリードリンク(free drink)とは、披露宴やパーティにて出される飲み物が飲み放題スタイルのこと。決められた種類の飲物(ビールやワイン、ウイスキー、ソフトドリンクなど。会場によって異なる。)はいくら飲んでも料金が同じというシステム。フリードリンクは一般的にセットの飲物料金に1,000円程度の追加料金になっている。フリードリンクの対象外の飲物をゲストが注文すると、その分は追加料金が発生する。お酒を飲むゲストが少ない場合はかえって割高になる場合もあるので、ゲストの顔ぶれとドリンクの内容を確認して決めるとよい。

プリザーブドフラワー

プリザーブドフラワー(preserved flower)とは「保存された花」という意味。生花を瞬間冷凍し樹液の水分を抜き、代わりに着色料や保存料などを含んだプリザーブド溶液に浸し、数時間から数日間花の力によって液を吸わせる。溶液は天然色素やグリセリンなどオーガニックな素材が用いられることが多い。花の力により時間をかけて溶液を吸わせるので、着色と異なり自然な風合いが生まれる。青いバラなど自然界に存在しない色の花を造ることも可能。ドライフラワーと異なり発色が良く、生花に近い質感のまま保存ができる。

プリザーブドフラワーは1991年にフランスのベルモント(Vermont)社によって開発された。直射日光や湿度には弱いため保存に気をつける必要があるが、状態が良ければ数年間は保存が可能。水やりがいらないため日々の手入れが簡単なことも人気である。

最近は生花ではなくてプリザーブドフラワーで使ったブーケも人気。また生花のブーケを結婚式終了後に回収し花材に分解し、プリザーブド加工を施してから再度ミニブーケを作ってくれるサービスもある。

ブリリアントカット

切子のようにカットされたひとつひとつの面をファセットと呼び、宝石を上から見たときに中央から外側に向かって放射線に広がるようにファセットが配置されているものをブリリアントカット(brilliant cut)と呼ぶ。ブリリアントは「輝く」という意味があるが、宝石の輝きを引き出すためのカットであることからブリリアントカットと名付けられた。

一方、上から見たアウトラインをシェイプと呼び、その形状によって様々な分類、ネーミングがある。一般的な婚約指輪によく見られる形状は丸形の、ラウンド・ブリリアントカット。

フリンジ

フリンジ(fringe)とは房状の縁飾りのこと。紐や糸を束ねて付けたり、布端の地糸をほぐして寸本ずつ結んで房状にしたもの。フリンジは縁、末端、房などの意味。ラテン語のフィムブリアが語源。

フリンジの歴史は古く、古代オリエント時代に既に登場し、房が多いほど身分が高い証であった。本来は生地の端糸を束ねることにより、布のほつれを防ぐためのものであったが、余分な糸布が必要で加工に手間がかかることから高価なものであった。現代では装飾用として別の糸を付ける場合が多く、マフラーやテーブルクロス、カーペット、カーテンなどに用いられる。

プリンセスカット

プリンセスカット(princess cut)とは、宝石のカットの一種。真上から見ると正方形の形状のブリリアントカット。スクエアカットに比べてカットが細かく施されている。カット面が細かく多いため輝きも強いが、反射光が細かく表情が繊細で柔らかく煌く「プリンセス」の名称通りの上品なデザイン。1970年代以降に登場した比較的新しいスタイルのカット。

プリンセスライン

プリンセスライン(princess line)とは、上半身はウエストまでフィットし、腰から下のスカート部分はギャザーやフレアーでふんわりと広がったスタイルのドレスのこと。パニエの量でスカートのボリュームを調整する。ウエストラインを細く見せる効果があり、体型を選ばず誰にでも似合うライン。

プリンセスラインの由来は、英国国王エドワード7世妃のアレクサンドラがプリンセス時代に好んで着用していたことから名前がついた。その名の通り優雅で愛らしく上品なラインの正統派ドレス。ブーケはキャスケードやクレセントなど、ゴージャスでエレガントな印象で流れるラインのブーケが似合う。

ブルーダイヤモンド

ブルーダイヤモンド(blue diamond)は青色のダイヤモンド。天然のファンシーカラーブルーダイヤモンドは非常に希少でとても高価である。市場に出回っているものはトリートメント処理を施し人工的に着色したものがほとんど。天然のブルーダイヤモンドはホウ素を含有しているため青い輝きを放つ。

ブルーダイヤモンドには「呪いのホープワイヤモンド」と呼ばれるいわくつきの大きな天然ブルーダイヤモンドがあるため、縁起物として祝い事には避けたほうが良い。このブルーダイヤモンドは1600年代に発見され、現在45.52カラット、時価2億ドルもの価値があるとされる。このダイヤはルイ14世やマリーアントワネット、富豪たちなど様々な人に手に渡るが、持ち主は次々と非業の死を遂げていった。1839年ロンドンのオークションでブルーダイヤモンドを競り落とし、4代にわたって保有した実業家のヘンリー・フィリップ・ホープの名前に因んでホープダイヤモンドと呼ばれる。ホープダイヤモンドは1958年にスミソニアン協会へ寄贈され、現在はスミソニアン博物館に展示されている。

フルオーダー(ドレス)

自分だけのオリジナルのドレスを作ること。デザイン、生地選びから打ち合わせして、フィッティングして採寸し仮縫い(シーチング)を行い、本縫いをする。こだわりや好みを反映でき、体型に合ったドレスが作れるが、費用は高めで完成まで2〜3ヶ月程度はかかる。オートクチュール(haute couture)ともいい、フランス語で"オート"は"高級な"、"クチュール"は"仕立て・縫製"を意味し、併せて"特注の仕立て服"を指す。

フルオーダー(リング)

デザインを注文してすべてオーダーメイドでリングを作るシステムのこと。製作は既製品の型からではなく職人が地金を叩いて一つ一つ作り上げる。世界にひとつだけのオリジナルリングを作ることができるが、費用は高めで制作期間はオーダーから約1ヶ月程度はかかる。

フルレングス

フルレングス(full-length)は、フルは「全部、十分な」、レングスは「長さ」という意味で、総じて等身大、実物大を意味し、地面に届くほどの長さの衣類を指す。ウエディングドレスにおいては、足全体を隠す長さのスカート丈のことを指す。

フレアー

フレアー(flare)とは、揺らめく、炎がめらめらと燃える、広がるという意味。ファッションにおいては、緩やかに波うたせて広がりを持たせた開口部のことで、朝顔形のような形状を指す。フレアースカート(flared skirt)やフレアー袖(flared sleeves)などに用いられる。

プレイスカード

プレイスカード(place card)とは、披露宴・パーティのテーブルに置く、参列者の名前が書かれた席札のこと。

ブレーセス

ブレーセス(braces)は、ズボンやスカートを留めるために用いる、肩から吊り下げる紐やバンドのこと。ブレーセスはイギリス英語で、アメリカではサスペンダー(suspender)という。

プレーントゥ

プレーントゥ(plane toe)とは、プレーンは「平らな」、トゥは「つま先」を意味し、男性用正装靴で、つま先部分のトップからサイドにかけて継ぎ目がなく、つま先飾りもない靴のこと。タキシードを着用する際には黒エナメルでプレーントゥのオペラパンプスを合わせるのが正式な着こなしとされる。

プレストブーケ

プレストブーケ(pressed bouquet)とは、押し花ブーケのことで、挙式で使った生花のブーケを記念に押し花にして額縁に飾るもの。押し花にすることで生花の色や形を活かしつつ長期保存が可能となる。挙式後、アトリエにブーケを渡せば1〜2カ月後には完成。鮮度が高いうちに渡すのが望ましいので、会場まで取りに来て貰えるか確認を。価格の目安は2〜4万円程度。

ブレスレットスリーブ

ブレスレットスリーブ(bracelet sleeve)とは、手首の上辺りまでの長さの袖のこと。ブレスレットをはめる部分が露出するためブレスレットスリーブと呼ぶ。手首が隠れるくらいのウエディンググローブをはめても袖と重ならないようになっている。袖は細身でぴったりとタイトになっているものが多いが、肘から指先にかけてフレアーになっているスタイルもある。

プレタクチュール

プレタクチュール(pret-a-couteure)とは、フランス語で高級既製服を意味するプレタポルテ(pret-a-porter)と、高級仕立て服を意味するオートクチュール(haute-couteure)との合成語。セミオートクチュール、セミオーダーとも呼ぶ。既成のサンプルの中からパターンを選び、フィッティングして仮縫いを行いサイズ調整をする。また好みで細かな装飾を施して、オリジナルのドレスに仕立てていくシステム。

プレタポルテ

プレタポルテ(pret-a-porte)はフランス語で既製服を意味するが、日本では一般の既製服よりも区別して高級な既製服を指す。プレは英語の"ready"にあたる単語で「用意ができた」、ポルテは「着用する」という意味。間の「a(ア)」は,2つの語を結び「〜するために」という意味になる。つまり直訳すると「着る用意ができた(服)」となり、「既製服」を意味する。

オートクチュール(haute-couteure)は高級素材を使い、顧客の要望に合わせて職人が手作業で作るオーダーメイドの少数生産なのに対し、プレタポルテは素材はいいものを使用するが、既存のパターンから量産し販売する形態を取る。コストが抑えられるためオートクチュールよりは安価である。

ブレッシングウエディング

ブレッシング(blessing)とは「神様の祝福」を意味する。ブレッシングウエディングとは、キリスト教式結婚式において、聖職者がキリスト教の教義に則って結婚する二人に祝福を与えるウエディングスタイルを指す。ブレッシングウエディングには法的な効力はない。海外の正式な教会の多くでは、戸籍上夫婦となってからでないと挙式を行うことはできないため、事前に日本で入籍し、自治体に婚姻受理証明書を発行してもらう必要がある。

フレンチカフス

フレンチカフス(french cuffs)は、ダブルカフスの別名称。20世紀初頭にダブルカフスが広がり始めた頃、ソフトなものや略式のものがフレンチスタイルとされており、フレンチカフスの由来となった。

フレンチスリーブ

フレンチスリーブ(french sleeve)とは、袖が身頃から裁ち出されてひと続きになっており、身頃と袖の切り替えがない袖のこと。日本ではノースリーブと半袖の中間ぐらいで、肩が隠れる程度の短い袖のものを指す場合が多い。最近は袖付けに切り替えがあっても、この程度の短さの袖をフレンチスリーブと呼ぶこともある。欧米では長くても短くてもフレンチスリーブと呼ぶ。また日本の着物の袖に似ていることからキモノスリーブとも呼ばれる。

フローティングキャンドル

フロートとは「浮いたもの(名詞)、浮く(自動詞)、浮かべる(他動詞)」という意味。フローティングキャンドル(floating candle)とは、グラスなどに水を張り、浮かべるキャンドルのこと。揺らめく幻想的な光の演出を楽しめる。

フロックコート

フロックコート(frock coat)は上着の着丈が膝まである伝統的な昼の正礼服。黒もしくはグレーのダブルの上着に、立衿シャツとアスコットタイを組み合わせるのが正しい着方だが、現在ではフロックコートはもはや過去の礼装スタイルとなり、結婚式で着用されるくらいになった。スタイルもカジュアル化しており、シングルボタンで、オフホワイトや明るい色のフロックコートもよく見られる。丈が長く大きな身頃なので大きな教会での挙式や、トレーンの長いウエディングドレスと合わせると映える。

現代の昼の正礼服、モーニングの原型となったもので、16世紀のヨーロッパの農民が、外出や農作業の際に着用していた、長い袖の付いた丈の長い服が起源とされる。本来は粗末な布地のものであったが、徐々に形式昇格が起こり、上等な生地を用いて洗練された仕立てが施されるようになり、一般市民の外出服と変遷していく。18世紀には男性の普段の服装のシャツ・ベスト・ズボンにフロックコートとネクタイを合わせることで、英国紳士の外出時の服装として確立し、現代のスーツの原点となった。今でも修道士の着る袖の長い修道士服をフロックと呼ぶ。

プロテスタント

プロテスタント(protestant)とは「意義を唱える」という意味で、マルティン・ルターを起因に16世紀に始まった宗教改革運動によって、カトリック教会から分離・成立したキリスト教各宗派の総称。カトリックが教会とその教義を重視するのに対して、プロテスタントは特に個人の福音主義、信仰疑念を重視する。日本では、ローマ・カトリックと対比してプロテスタントのことを「新教」と呼ぶこともある。

聖職者のことをプロテスタントでは牧師と呼び、カトリックでは神父と呼ぶ。カトリックでは基本的にクリスチャンでなければ挙式を行うことはできないが、プロテスタントでは事前に礼拝に参加したり結婚講座を受けたりすることで、信者でなくても結婚式を挙げられる場合が多い。日本のキリスト教式結婚式はプロテスタントが多い。

プロデュース会社

結婚式のプランニングや準備、手配代行などを請け負う会社のこと。結婚する二人のイメージや希望を聞き、実現するために会場探しや演出企画、業者の紹介などから、当日の進行までサポートしてくれる。料金は依頼の範囲や内容にもよるが、手配依頼総額の10%〜が相場。

ホテルや専門式場では専属の婚礼担当者がいてコーディネートを行ってくれるが、レストランやガーデンなど結婚式用の施設ではない場所では担当者がいないことが多い。その代わりにプロデュース会社が結婚式の準備や進行を担当してくれる。結婚式のスタイルが多様化し、オリジナルウエディングが流行っている昨今、多くのプロデュース会社があり、利用するカップルも増えている。独自に会場を持っていたり、海外ウエディングをコーディネートしてくれるプロデュース会社もある。

プロフィールパンフレット

プロフィールパンフレット(profile pamphlet)とは、新郎新婦のプロフィールを印刷したもの。ここ最近見られるようになったペーパーアイテムのひとつ。席次表と合わせて一緒に作ったり、二人のエピソードやゲストへのメッセージを盛り込むなどオリジナリティを出したものも多い。手作りする人も増えており、手作り用のパソコンソフトや素材集も各種販売されている。デザインから印刷まで請け負う業者もある。開宴前のゲストの時間潰しや会話のきっかけにもなるアイテム。

プロフィールビデオ

プロフィールビデオ(profile video)とは、新郎新婦の生い立ちから成長の過程、二人の出会いから結婚に至るまでを編集した映像のこと。写真をスライドショーにしたり、動画を組み込んだりして映像化する。披露宴の余興やお色直しで中座中の繋ぎとして、最近良く用いられる人気の演出。

写真を元にプロフィールビデオを製作、編集を請け負ってくれる業者もあり、最近はタイトルやテロップを入れたりエフェクトを加えたりと凝ったものも多い。専用のソフトも販売されており、写真をスキャニングしてパソコンに取り込み、自ら編集する人も増えている。

プロフィールビデオの演出を行うにはプロジェクターやスクリーンが必要で、会場で借りる際には使用料金がかかる。また、プロジェクターやスクリーンを持ち込むと持ち込み料が発生するので事前に確認しておくとよい。

プロングセッティング

プロングセッティング(prong setting)とは、石座にのせられた一粒の石を数本の爪で留めるセッティング方法のことで、日本語では立て爪と言い、エンゲージリングの代表的な形状で、ティファニー社が考案したスタイル。立て爪のエンゲージリングは、ダイヤを持ち上げる爪の間の四方から光を受けやすいため、ダイヤの輝きを得られやすく、ダイヤ本来の美しさを際立たせる効果がある。爪は指輪のデザインに大きく影響する部分であり、爪がしっかりしていないと、石が外れたり緩んでしまうこともある。最近は、高さを抑えて引っ掛かりを少なくした爪も人気がある。

文金高島田

文金高島田(ぶんきんたかしまだ)とは、花嫁が白無垢や打掛を着る際の代表的な日本髪。未婚女性の代表的な髪型で、髷(まげ)を一回縛る島田髷の髷の根を上げて髷を高くし、額の方へ前に出した髪の結い方で、上品で優雅な髪型とされる。

江戸時代には300種類もの髪型があり、文金高島田は元々は武家の若い女性や遊女の髪形であった。次第に花嫁の髪型として用いられるようになり、明治以降には花嫁の正装として定着していった。

文金とは、八代将軍徳川吉宗の時代に貨幣改鋳があり、その時の小判を文金と呼んでいた。男性の結髪様式の1つで髪を高く結うことを「文金風」と呼び、その髷の高さから優雅とされ、次第に女髷にも取り入れられるようになり、文金高島田に発展したとされる。針や楊枝などを髷に入れて高くしたため、針うちとも呼ばれていた。また、嫁ぐ娘のために母親が髪の中に小判を一枚忍ばせ、そのために高く結い上げられたことが文金と呼ばれる髪型の由来とも言われる。

島田髷の由来は諸説ある。1.江戸初期の寛永の頃、京都四条の女歌舞伎役者が始めた説。2.歌舞伎の島田甚吉・万吉の髪型からという説。3.東海道の島田宿の遊女から始まった説。などがある。

【出典:ウエディング用語辞典
| 結婚費用節約 | Weddingマニュアル | 手作りウエディング | My Wedding | コミュニティ | Wedding Search | 用語辞典 | SiteMap | TOP |