み
巫女
巫女(みこ・ふじょ)とは神道の神職の助手的な仕事に仕える女性のこと。元々は神託を聞き、民へ告げるシャーマン的な役割であった。神前結婚式においては、玉串奉奠(たまぐしほうてん)での玉串や三々九度の御神酒を新郎新婦に手渡したり、神楽に合わせて舞を奉納するなど、神職の司式の補助としての役割を果たす。白い小袖に緋色の女袴を合わせたものが一般的な巫女装束で、長い黒髪を後でひとつに束ねているのが典型的なイメージである。未婚の若い女性が務めることが多い。
巫は「かんなぎ」と読まれるが、これは神意を伺い神託を告げることを行う「神招ぎ」から由来する。この巫に女が付いたものが巫女だが、同じ意味で巫女を「かんなぎ」とも読む。畏れ敬いを表す「御」に、女性を意味する「子」を合わせて御子、また神の子の意味で神子と書かれることもある。
水合わせの儀
水合わせの儀とは古来からの儀式で、新郎新婦の互いの実家の水を汲んできて、ひとつの杯に注ぎ合わせた水を飲む儀式。別々の水(環境)で育った新郎新婦が、それぞれの家風の違いを乗り越えて一つとなり、二人で新たな家庭、水、環境を築いて行けるようにとの願いが込められている。水は両家の母親が朝一番で汲んできたものを合わせるのが正式。水合わせの儀は人前式、神前式にて行われることが多い。
水だけでなく地酒やワインを注いだり、グラスを積み上げてシャンパンを注ぐシャンパンタワーのセレモニーとして行われることもある。水合わせの儀を現代風にアレンジしたのが「ルミファンタジア」で、2種類の液体を混ぜ合わせることで化学反応を起こし、液体が発色・発光させる演出。アクアファンタジア、シュクレファンタジー、アクアイリュージョンなどとも呼ばれる。
水合わせは、元々は花嫁が嫁ぎ先の水に故郷の水を合わせて、少しずつ嫁ぎ先の水に慣れるために始まったとされる。また、水が合う=嫁ぎ先の家庭に馴染む、健康で幸せな家庭を築く、新婦の実家には戻らないという意味もある。
水引
水引とは、贈答品や封筒にかける紐のこと。全面中央に結び目がある。用途に応じて用いる紐の色や本数、結び方に決まりがある。慶事や祝事には紅白の紐、弔事や不祝事には白黒の紐を使う。紅の変わりに金を、白の変わりに銀を用いたものもある。婚礼や弔事、病気見舞いなど一度きりでよいことには、ほどけない結切り(かた結び)を、入学・出産など何度あっても良いことには蝶結びを用いる。鮑(あわび、もしくはあわじとも言う)結びは、いずれにも使用できる。鶴亀や松竹梅などを形取った水引細工も作られており、慶事にはそれらを組み合わせて飾りとして用いられる。よって婚礼には紅白や紅銀、金銀の結切りもしくは鮑結びを用いる。
水引は一般的に5本の紐で結ばれるが、中には7本結びや略式の3本結びもある。この5本は陰陽五行説に由来するという説と、手の5本指を表しているという説がある。左右から中央で交わる形は、贈り側と受け側の互いの手が握り合う形を示しているとされる。また、婚礼には10本紐を用いることもあり、これは結婚する本人たちと両家が互いに手を結び合い、縁結びをしているとされる。
水引の起源は古代日本にまでさかのぼる。当初は神前へ奉納する供物を束ねる紐として用いられ、神聖で汚れのない色として白一色が用いられていた。6〜7世紀の飛鳥時代に遣唐使の小野妹子が帰朝した際に携えた唐からの献上品に紅白に染めた麻紐が結ばれていた。ここから宮中の献上品には紅白の麻紐を用いる習慣が生まれた。一般にも用いられるようになったのは平安時代になってから。紙で元結(もとゆい)を作ることが発明され、紙で結った水引が普及していった。
水引の語源には2つの説がある。一つは、紙をよって紙縒り(こより)にして、よりが戻らないように水糊を引いて乾燥させ固める製法に由来する説。もう一つは、麻を水の中で洗い清め、引っ張って伸ばしたことに由来する説。
見積り
結婚式・披露宴に掛かる費用を試算してもらうこと。見積りは無料で出してくれる。見積りを比較検討することで相場を知れたり、会場選びの目安にもなるので、気になる会場があれば気軽に見積りを出してもらおう。会場下見の前に招待客の人数や希望項目を概ね考えておくと良い。最初の見積りには含まれない項目もあるので、気になる演出やアイテムがあれば価格や持込料を確認しておこう。会場を決めて本契約した後、何度か見積りを出してもらい内容を調整していく。
ミディレングス
ミディレングス(midi length)とは、ふくらはぎの中央ぐらいの長さを指す。ミディはフランス語で「中間の」を意味し、英語のミドル(middle)と同義語。ミディ丈とも言う。また、フランス語で「ふくらはぎの中央部」という意味でミ・モレ・レングス、英語でミッド・カーフ・レングス(mid calf-length)ともいう。
1970年代に流行した、膝から踝(くるぶし)までの長さのスカートをミディスカートと呼んだことから一般化した。膝上の長さの短い丈のものをミニスカート、さらに丈の短いものをマイクロスカートと呼ぶ。長い丈のものはロングスカートと呼び、ロングでも更に床まで着くほど丈が長いものをマキシスカートと呼ぶ。
ミドルケーキ
ミドルケーキ(Middle Cake)とは、イギリス式のウエディングケーキの部分名称。三段式ケーキの真ん中の部分。熟成したフルーツを入れて焼いたフルーツケーキを三段に重ね、にマジパンと砂糖で作られたシュガークラフトの飾りを施し、結婚する二人を祝福する。
ミドルケーキは当日出席できなかった人たちに振る舞い、幸せをおすそ分けする。一番下の部分はケーキカットのナイフを入れる部分で、その後、切り分けられ披露宴の列席者に振る舞われる。一番上の部分は保存しておき、初めての子供が産まれた時に食べるとも、一年目の結婚記念日に食べるとも言われている。
ミモレ
ミモレ(mi-mollet)とは、フランス語でふくらはぎの中央ぐらいの長さを指す。ミは「真ん中の、半分の」、モレは「柔らかい、ふくらはぎ」の意。本来はふくらはぎ中ほどの丈のことだが、日本では膝が隠れる程度の丈を指す場合が多い。1970年代初期から使われるようになった。同じ名前のチーズもある。「中間の」を意味するミディレングス(midi length)、ミッド・カーフ・レングス(mid calf-length)ともいう。カーフはふくらはぎの意。
ミュール
ミュール(mule)とは、かかと部分の覆いがなくて固定されておらず、つま先から甲を深く包むようなデザインをしている女性用の外出靴のこと。ヒールが高めのものを指す場合が多い。ラメや刺繍・ビーズ・スパンコールなどの入った装飾的で意匠を凝らしたものも多い。ミュールとはフランス語で、本来は馬とロバを掛け合わせた動物のラバのこと。
ミュールの起源は、昔、フランスで泥除けとして靴の上から履くオーバーシューズとして履かれていたもの。16世紀にかかとの低い寝具用の室内履きスリッパとして用いるようになり、20世紀中期になってタウンシューズとして着用されるようになり、バレンシアガ(BALENCIAGA)が55年に発表したチュニックドレスや58年に発表したサックドレスなどに合わせて流行するようになる。日本においては、厚底靴の後のトレンドとして、最近またミュールの人気が高くなっている。