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六輝
六輝(ろっき)とは、暦に記載される暦注(れきちゅう)の一つで、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の6種の日。物事を行う日取りを選ぶ吉凶を占うために用いられている。六輝は元々六曜(ろくよう)と言われていたが、主に七曜が利用されるようになったことから、これと区別するために六輝と言われるようになった。
六輝は、先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口の順に繰り返し巡っていくもので、旧暦の月ごとの朔日(ついたち、1日)に配当が固定されており、月が変わるまで順に繰り返し、月が変わるとその月の決まっている配当となる。従って、旧暦では月日により六曜が決まることになり、旧暦の月と日の数字の和が6の倍数であれば大安となる。
六曜の歴史は、古代中国の春秋戦国時代に発祥したと言われる陰陽五行説が、室町時代に日本に伝来したものが起源。当時は1ヶ月(≒30日)を5等分して6日を一定の周期とし日にちを区別するもので、現在の七曜のように使われていた。当時は赤口以外の名称は現在と異なり、その名称・解釈・順序も少しずつ変遷してきた。江戸時代末期頃に現在の名称になり、吉凶を表すものとして民間の暦にひっそりと記載され始めた。明治時代になり吉凶付きの暦注は迷信であるとして政府に禁止された事が、逆に六曜の人気を高めることになり、第二次世界大戦後に爆発的流行に至る。
慶事や祝事には、大安や友引が縁起が良いとされ、結婚式や結納に適した日取りである。最近は六輝をあまり気にしない人も多いが、大安などの吉日は人気が高く式場の予約も集中する。縁起が悪いとされる仏滅は比較的予約も取りやすく、料金が割引になるプランを設けている式場もある。
六輝 | 主な読み方 | 吉凶 | 旧暦の 基点 |
---|---|---|---|
先勝 | せんしょう さきがち |
午前中が吉。午前中から式を始めれば午後になっても可。 | 1月・7月 の朔日 |
友引 | ともびき | 昼を除いて朝・晩が吉。友を引くという意味で慶事には喜ばれ、大安の次に結婚式に適している。 | 2月・8月 の朔日 |
先負 | せんぷ さきまけ |
午後からが吉。 | 3月・8月 の朔日 |
大安 | たいあん だいあん |
大安吉日の終日万事最良の日。結婚式、結納などには最適。 | 4月・9月 の朔日 |
仏滅 | ぶつめつ | 終日凶とする説と、午前中は凶、午後からは仏滅明けとなり大安になる説がある。 | 5月・11月 の朔日 |
赤口 | しゃっくう じゃっこう |
正午とその前後が吉。 | 6月・12月 の朔日 |
六曜(ろくよう)
→六輝
先勝
六輝(六曜)のひとつ。「先んずれば勝つ」の意味。何事も急いで早く事を行うと良いとされる日。午前中は吉、午後は凶とされる。かつては「速喜」「即吉」とも書かれた。「せんかち」「せんしょう」が一般的な読みだが、「さきかち」ともいう。
友引
友引(ともびき)とは、六輝(六曜)のひとつ。結婚式などの慶事には大安に次ぐ吉日で、朝晩は吉だが正午は凶とされる。本来は陰陽道で先勝・先負の間に入って勝負なしの日という意味。いつのまにかその意味を取り違えて「友を引く」ということで、葬式・法事を行うと、友が暝土に引き寄せられる(すなわち死ぬ)との迷信が生まれ、葬儀を避けるようになる。一方、結婚式には「友を引く」として喜ばれる。陰陽道では別に「友引日」というものがあり、その日ある方向に事を行うと災いが友に及ぶとされる。これが六曜の友引と混同されたものと考えられている。
先負
先負(せんぶ)とは、六輝(六曜)のひとつ。「先んずれば負ける」の意味。先勝とは逆に午前が凶、午後が吉とされる。万事において平静であることが良いとされ、急用や勝負事は避けるべきとされる。結婚式やお祝い事は午後から行うのが良いとされる日。かつては「小吉」「周吉」と書かれ吉日とされていた。「せんまけ」「せんぷ」が一般的な読みだが、「せんぶ」「さきまけ」ともいう。
大安
六輝(六曜)のひとつ。「大いに安し」の意味。万事において終日吉とされており、すべてが穏やかに運ぶ大変おめでたい日。六曜の中で最も吉の日とされる。特に婚礼は大安の日を好んで行われることが多い。予約も集中しやすいので、大安を希望するなら早めの行動が必要。「たいあん」が一般的な読みだが、「だいあん」ともいう。かつては「泰安」と書いていた。
仏滅
仏滅(ぶつめつ)とは、六輝(六曜)のひとつ。物事が滅する日の意味で、すべて凶である日とされる。結婚式などの慶事は避けたほうが良いとされる日。仏滅の日は会場も空いていることが多く、割引プランを設定しているところもある。
仏滅は小六壬の「空亡」が由来とされる。空亡とは十二支と十干の組合わせにより欠けた干支(えと)のことで、六甲空支法の「空弧」と「虚亡」を合わせたもので、天中殺ともいう。これを全てが虚しい(空しい)と解釈して「物滅」と呼ぶようになった。これが転じて「佛(仏)」の字が当てられて仏滅となった。仏滅という字面から仏陀(釈迦)が入滅した(亡くなった)日と解釈されることが多いが、本来は無関係である。
赤口
赤口(しゃっこう)とは、六輝(六曜)のひとつ。陰陽道の「赤目日(しゃくぜつにち)」という「余計なことを言って疑いをかけられる」という意味の凶日に由来する。一般的に厄日とされ、何事も避けたほうが無難な日。特に祝い事には大凶とされている。午(うま)の刻(正午を中心とする2時間:11時〜13時まで)のみ吉で、それ以外は凶とされる。赤口神という鬼神が人々を悩ます日といわれることから厄日とされる。赤口神が休むという午の刻だけが吉とされる。赤は血や火を連想するため、火の元や怪我に注意しろともいわれる。六曜の中では唯一名称が変わっていない。「しゃっく」「じゃっく」「じゃっこう」「せきぐち」とも読む。