ウエディング用語辞典

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男性衣裳

カフ(袖口)

カフ

カフ(cuff)とは、衣類の袖口部分の総称。手袋の腕回り、ズボンの裾口、袖カバーなどを指すこともあるが、一般的に袖口にある、カラー(襟)と同様に中に芯地が入った固いバンド状の部分をいう。また、アメリカではズボンの裾口のこともカフと呼ぶことがあり、折り返し無しのストレートのシングルカットの裾をカフレス(cuffless)という。

カフの複数形のカフス(cuffs)とは、洋服の袖部分に付けられる生地のことで、手首を覆う衣服部分の総称。フォーマル用シャツのカフスには、シングルカフス、ダブルカフス(フレンチカフス)、コンパーチブルカフスの種類がある。

カフス

カフス(cuffs)とは、洋服の袖先部分に付けられる生地のことで、手首を覆う衣服部分の総称。カラー(襟)と同様に中に芯地が入った固いバンド状になっており、布地をカラーと合わせることが多い。カフスは英語で袖口を意味するカフ(cuff)の複数形。カフスは必ず両袖にあるのでカフの複数形で呼ばれる。カフスには、シングルカフス、ダブルカフス(フレンチカフス)、コンパーチブルカフス、ターンナップカフス、アジャスタブルカフスなど様々なデザインバリエーションがある。

カフスには、袖口を閉じることにより、汚れ防止や防寒の役目があり、袖口を飾るデザイン的な要素も兼ね備えている。シャツのカラーが顔を美しく見せる役目もあるように、カフスは手をきれいにみせる表現方法としても用いられてきた。

カフスは古く中世では、レースや刺繍を用いたり、フリルやプリーツをあしらったりと華やかで装飾的なものであったが、19世紀以降は機能美を求める傾向にあり、ボタンやカフリンクス(日本語ではカフスボタン)で留められる実用的なものになっている。

カフリンクス

カフリンクス(cuff links)とは、ドレスシャツの袖口を留めるために用いるアクセサリーで、取り外しのできる飾りボタンの総称。各種貴金属、宝石類で作られた円盤状のボタンに金属製の留め具を付けたもの、チェーンで繋いだのものなどがある。特にフレンチカフス(ダブルカフス)と呼ばれる折り返し袖には欠かせないアクセサリーである。

カフリンクス(cuff links)とは、カフ(シャツの袖口:cuff)の開いた部分をリンクする(繋ぐ:link)という意味で名付けられた。形がボタン型をしているので、日本ではカフスボタンと呼ぶことが多いが、これは和製英語である。

カフリンクスの登場は17世紀末だが、一般的に普及しだしたのは1840年頃のフランスからと言われている。当時の糊付けされた硬いカフスは、普通のボタンでは留めることが難しかったため、カフスの形状を保ち、留めるためにカフスリンクが用いられ始めた。カフリンクスはチェーン式のものが伝統的なスタイルであった。また貴族の間で、装飾的なカフスを付けるファッションが流行し、そのカフスを留める飾りボタンのカフリンクスも、同様に装飾的でデザイン性に富んだものが普及していった。

シングルカフス

シングルカフス(single cuffs)は、カフスリンク用のホールが付いておらず、初めから片方にボタンが付いていて留めるスタイルの袖口。フォーマルな席では、固く糊付けされたシングルカフスがより正式とされている。バレルカフス(barrel cuffs)ともいう。

ダブルカフス

ダブルカフス(double cuffs)は、袖口部分を折り返して二重になっているデザインのカフ。袖口の両方にボタンホールが設けてあり、カフリンクスを付けて留める。シングルカフスよりも立体感があり、存在感が出る。エレガントなイメージがあるダブルカフスだが、実際にはダブルカフスは略式で、固く糊付けされたシングルカフスが正式なスタイルである。

19世紀のシャツは固く糊付けされたシングルカフスが基本の着こなしであった。20世紀になり、デスクワークをするホワイトカラーの人々が増え、スーツやシャツがビジネスウェアとして定着する中で、固いカフスは邪魔になり、カフスのソフト化が始まった。しかし、柔らかいカフスではカフリンクスを着用しても張りが無いため格好が付かない。そこで、シングルカフスの袖を伸ばし、折り返して二重にすることで張りを持たせたものがダブルカフスの起源とされる。当時、ソフトなものや略式のものをフレンチスタイルと呼んでいたため、ダブルカフスのことをフレンチカフスとも呼ぶようになった。

フレンチカフス

フレンチカフス(french cuffs)は、ダブルカフスの別名称。20世紀初頭にダブルカフスが広がり始めた頃、ソフトなものや略式のものがフレンチスタイルとされており、フレンチカフスの由来となった。

コンパーチブルカフス

コンパーチブルカフス(convertible cuffs)とは、袖口の両方にボタンホールがあり、片方にボタンが付いているカフス。ボタンでもカフスボタンでも留めることができる両用スタイルのもの。コンパーチブルとは「変換できる」という意味。

ターンナップカフス

ターンナップカフス(turned up cuffs)とは、ダブルカフスのように折り返しがあるが、シングルカフスのようにボタンで留めるスタイルのカフス。

アジャスタブルカフス

アジャスタブルカフス(adjustable cuffs)とは、袖口にボタンが2個並んで付いており、カフス周りのサイズ調整ができるようになっているカフス。

テニスカフス

テニスカフス(tennis cuffs)ボタンは付いておらず、カフスホールのみがある、カフスボタン専用のシングルカフス。最近はあまり見られないスタイルだが、ダブルカフスよりも正式でフォーマルなものとされる。

カフスボタン

カフスボタン(cuffs button)は、ドレスシャツの袖口を留めるためのアクセサリーで、取り外しのできる飾りボタンの総称。カフスボタンは和製英語なので、海外では通じないことが多い。正式な英語表現はカフリンクス(cuff links)。

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【出典:ウエディング用語辞典
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