挙式
スタイル
海外挙式
海外で行うウエディングのこと。未信者でも挙式を受け付けてくれる教会や、専門のウエディングチャペル・邸宅・古城・船上・テーマパークでの挙式など、選択肢も多い。ハワイが一番の人気エリアだが、ヨーロッパやオセアニアやアジアリゾートなどのプランもある。ゲストの交通費や宿泊代がかかるため、親戚や親しい友人だけで行うことが多い。
教会でのブレッシング式(キリスト教の教義に則って、司祭が未信者のカップルに祝福を与える結婚祝福式で「結婚(入籍)した二人に祝福(blessing)を与える」という意味。)の場合は、日本の役所からの婚姻受理書が必要。事前に役所で婚姻届を提出し入籍を済ませ、戸籍課窓口で「婚姻受理証明書」を発行して持参します。
リーガルウェディング(現地の民法に則った挙式スタイル)の場合は、日本から戸籍謄本を持参し、現地で提出用書類を記入して結婚証明書をもらい、帰国後の入籍となる。婚姻の記録は結婚式を執り行った現地の役所に恒久的に保存され、日本の戸籍には「○○国方式により婚姻」という記録を残せる。
人前式やパーティ形式のセレモニーの場合は、事前に入籍していなくても大丈夫。
レストランウエディング
普段はレストランとして営業している店を貸し切って結婚式を行うこと。最近人気があるウエディングスタイルで、少人数での結婚式やカジュアルな結婚式に向いている。同じレストランで時間を開けて二次会を行うこともあり、装飾や装花など使いまわしが利き節約が可能。
近年は結婚式に対応してくれるレストランも増えており、挙式用にチャペルや司式台を設けているところもある。テラスやガーデンのあるレストランや一軒家風のレストランもあり、欧米でポピュラーな邸宅結婚式の風情を楽しめたりもする。
貸衣装や装花、カメラマン、引出物などは提携している業者を紹介もしてくれるが、自分たちで業者を探して持ち込むことに対しても柔軟に対応してくれるレストランが多く、持込料が掛からない場合も多い。
ホテルや専門式場だと同日に複数のカップルが結婚式を挙げる場合が多いが、お店を貸し切ることができるので、他のカップルとバッティングすることなく、自由な雰囲気で楽しめるのも魅力である。
ガーデンウエディング
屋外でおこなう挙式や披露宴のこと。ホテルやレストランの中庭(アトリウムガーデン)や屋上を利用したり、リゾートでパーティをすること。欧米スタイルに近い。青空の下で開放感があり、陽光が降り注ぐ中、緑や花に囲まれて季節を感じられるスタイル。気候や天候に左右されやすいのが難点。春〜初夏、秋に多く行われ、真夏や冬には向かない。真夏は日射病にならぬよう時間や日除けなどの配慮が必要。雨天時のための屋内会場も用意しておくと良い。
リゾートウエディング
リゾートウエディング(resort wedding)とは、都会から離れてリゾート地で挙げる結婚式のこと。海や山を望む眺めのいいロケーションで、大空の下、大自然に囲まれたチャペルでのセレモニーやガーデンパーティを実現できる。美しい自然をバックに記念撮影やロケーションフォトを撮ったり、バーベキューやデザートビュッフェなどアウトドアならではの料理を振舞うことができる。挙式後にはフラワーシャワー・ライスシャワー・バブルシャワーなどの屋外演出や、バルーンリリースや花火など開放的な空間でなければできない演出も楽しめる。
国内リゾートウエディングでは宿泊することも多いが、日帰り可能な近郊でも自然の中で結婚式を挙げられる場所もある。宿泊もできるリゾートならば、夕日や星空の下でのナイトウェディングなど、夕方から夜にかけての自然の変化を楽しむこともできる。また、結婚式の前日や翌日に観光ツアーなどを併せて企画して、親族やゲストに小旅行気分を味わって貰ったり、両家の親睦を深める機会とすることもできる。
現地とは別に利便性のいい場所にサロンを設けている会場や、プロデュース会社を介する場合には、現地に行かなくても打ち合わせが可能である。ゲストの交通や宿泊の手配や費用負担をどうするか事前に検討しておくと良い。ウエディングに適したシーズンは、リゾートも繁忙期であるので、宿泊や交通の手配・予約は早めにするように心がけよう。
ハウスウエディング
洋館風の邸宅や戸建レストランなどの一軒家の会場を借り切って行う結婚式のこと。ガーデンやプールを併設している会場も多い。最近人気のウエディングスタイルで、アットホームな雰囲気でカジュアルなウエディングにおすすめ。一日一組限定貸切の会場もあり、他のカップルと顔を合わせることなく、会場全体を自由にコーディネートできるので人気が高い。ハウスウエディングの専門会場も増えており、「ブライダル用」として場所とプランを持っているプロデュース会社もある。ただし、料理はケータリングが多く、天候に左右されやすいデメリットもある。
欧米での結婚式は、教会で挙式した後、自宅の庭で披露パーティを開くのが一般的なので、ハウスウエディングはそれを真似たウエディングスタイル。
ゲストハウスウエディング
ウエディングにおけるゲストハウスとは、イギリスのマナーハウスを意味する。マナーハウスとは、イギリスの荘園領主の屋敷のこと。自領地内の郊外にて、豊かな自然の中に建てた伝統的なカントリーハウスのなかでも、特に贅を凝らした建物を意味する。貴族たちがゲストへのおもてなしとして、狩猟や乗馬、ゴルフやフィッシングなどに興じるために邸宅を開放した施設。現代では、こういった当時の貴族の館を利用したホテルがイギリス各地にある。
最近ではゲストハウス風のウエディング施設も増えている。ヨーロッパの邸宅をそのまま貸し切ったようなバンケットやガーデンでの欧米風のパーティも近年人気のウエディングスタイル。
ゲストハウスとは、直訳すると宿泊客用の高級下宿または迎賓館という意味。しかし現実には、ユースホステルなどの、外国人旅行者・バックパッカー向けの比較的安くて長期滞在できる簡易宿泊施設という意味合いが強い。「外国人ハウス」ともいう。また不動産においては、個室以外のリビング・キッチン・トイレ・シャワーなどを共用し、家賃を抑え、敷金・礼金・保証人も不要の共同住宅スペースを指す。個室がシェアルーム(相部屋・ドミトリー)の場合も多い。
オリジナルウエディング
結婚する二人の個性を打ち出したウエディングスタイルのこと。最近は、個性的なウエディングを望むカップルが多い。会場装飾やテーブルコーディネートのカラーやテーマを統一したり、二人の趣味を取り入れた演出をしたり、ペーパーアイテムや小物を手作りしたりと様々。
テーマウエディング
テーマ性のある結婚式のこと。コンセプトを決めて、会場装飾から演出、BGM、ギフトなどに至るまで、そのテーマに合わせて趣向を凝らしたウエディングスタイルにすること。新郎新婦の趣味、季節に合わせたテーマ、「海」などのイメージをテーマにしたりと、二人らしさを形にすることができる。テーマカラーを決めて装飾に統一感を出したり、装花に使う花にテーマを持たせることもある。クルージングやスタジアムを借り切ったりなど結婚式場ではない場所や、ガーデンウエディングなどロケーションにこだわったテーマウエディングも人気がある。テーマは新郎新婦が決めることが多いが、会場によってテーマ性のあるパッケージプランが用意されている場合もある。
ナイトウエディング
夕方からスタートするウエディングのこと。会場のアプローチにキャンドルを配置したり、ライトアップされたチャペルでの挙式、夜景の見える高層階のバンケット・レストランでの披露宴など、幻想的かつロマンティックな雰囲気の演出ができる。昼間の結婚式に比べて低価格に設定されていることが多く、コストを抑えられる。お開きの時間が遅くなるので、遠方からのゲストには配慮が必要。宿泊手配をする必要が生じる場合も多いので、あらかじめ予算を組んでおくとよい。
少人数ウエディング
親族やごく親しい友人だけでの結婚披露宴。少人数ウエディングという場合、40名以下ぐらいの招待客数のウエディングを指すことが多い。新郎新婦とその家族のみの10名以下という場合もある。会社関係の人間を招かないというのは普通の披露宴でも最近よくみられる傾向。
ほとんどのホテルや専門式場では少人数に対応するバンケットを持っており、少人数のウエディングプランが用意されていることが多い。一方、レストランやゲストハウスなどでは、20〜40名くらいだと受け付けてもらえない場合もある。
ゲストとの距離が近く、アットホームな雰囲気で楽しめるのが少人数ウエディングの魅力。新郎新婦がゲスト一人一人を紹介したり、ゲストから一言ずつお祝いメッセージを頂いたり、ケーキカットの後、ゲストにケーキをひと皿ずつサービスして回ったり、シャンパンを注いで回ったりと、ゲストとのコミュニケーションを図りやすいのも少人数ウエディングならでは。ゲスト参加型の演出なども組み込みやすく自由度が高いウェディングスタイルで、個性派のオリジナルウエディングがしたいカップルにおすすめ。
アトリウムチャペル
アトリウムウエディングともいう。ホテルなどのエントランスやアトリウムのスペースに祭壇を設置し、チャペルにみたせて行う挙式のこと。アトリウムチャペルでの挙式は、通常のチャペルにはない開放感があり、本来のキリスト教式挙式と同様に、通りがかりの人にも祝福してもらえるのが特徴。
ロイヤルウエディング
ロイヤルウエディング(royal wedding)とは本来は、王室を持つ君主制国家にて、皇太子や皇女などの結婚式のことを指す。王室がある国は世界に約40ヶ国、そのうちの多くは立憲君主制で、主な国はイギリス、スペイン、オランダ、ベルギー、ノルウェー、スウェーデン、ブルネイなど。日本の天皇制も立憲君主制であり、2005年秋の紀宮清子さまと黒田慶樹さんの結婚式もロイヤルウエディング。
ウエディングシーンにおいて、ロイヤルウエディングとはヨーロッパ王室の結婚式のように、クラシックで格式ある正統派な、貴族形式のウエディングスタイルのことを形容する言葉として用いられている。古い教会を移転してきた荘厳なチャペルでの挙式や、ヨーロピアンテイストで豪華な装飾のバンケットで行う披露宴などがロイヤルウエディングと形容される。
ゴスペルウエディング
ゴスペルウエディングとは、ゴスペル音楽で祝福する結婚式のこと。ゴスペルシンガーやクワイヤーがアカペラ(無伴奏)で歌うのが特徴。迫力のある歌声で声高らかに歌いあげ、感動的で盛り上がるため人気の演出である。
ダーズンローズウエディング
挙式のとき新郎から新婦への愛のしるしとして12本のバラのブーケを贈り、改めてプロポーズする。新婦は『YES』の返事の代わりにブーケの中から一輪のバラを抜いて新婦の襟に挿し返す。このセレモニーを含む結婚式をダーズンローズウエディングと呼ぶ。12本のバラには各々に意味があり「感謝・誠実・幸福 ・信頼・希望・愛情・情熱・真実・尊敬・栄光・努力・永遠」を象徴している。新婦は新郎へ自分が一番贈りたい言葉のバラを選ぶ。各テーブル名をこのバラの意味と一緒にするアイディアもある。
日本においてダーズンローズウエディングが行われるようになったきっかけは、著名なブライダルデザイナーの桂由美がバラをテーマとした『薔薇づくし』の婚礼プラン「ダーズンローズウエディング」を企画したことが始まり。