ウエディング用語辞典

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ジュエリー

ダイヤモンド

ダイヤモンド(diamond)とは、地中深く眠っていた炭素が、何千年もの時をかけて地球内部の高温高圧力によって生成される、8面体構造を持つ炭素の結晶のこと。ダイヤモンドの硬度は10で、自然界に生成される全鉱物中最高の強度をもつ。「なにものにも征服されない」という意味のラテン語の「アマダス(adamas)」がダイヤモンドの語源。金剛石、ダイアモンドともいう。

初めて人類がダイヤモンドと出会ったのは紀元前4世紀頃の古代インドと言われている。紀元前1世紀頃ギリシアに伝わり、さらにローマ帝国全土にまで広まっていく。当初は風化浸食された原岩が河川で運ばれ堆積したものから採取されていた。中世、ルネッサンス時代を経て15世紀に至るまではダイヤモンドの産地はインドだけだったが、その後、ブラジルでもダイヤモンドが発見される。19世紀に入って南アフリカで原石が発見され、ダイヤモンドのシンジケートであるデ・ビアス社によって独自の販売機構が確立されるようになる。現在では、世界のダイヤモンドの産出量の85%をコントロールして、市場価格を安定させている。近年は、主に、アフリカ大陸、オーストラリア、ロシアなどで発掘されている。ちなみに、ダイヤモンドの原石を含む、カンラン石と雲母を主要構成鉱物とするマントル起源の火成岩は、発見された南アフリカの町の名「キンバレー」にちなんで「キンバーライト」と名付けられている。

15世紀に、ダイヤモンドの粉で磨くことで輝きが増すことが発見され、17世紀にはブリリアンカットが考案された。ブリリアントカットのダイヤモンドの品質は、カラット:Carat(重量)・カラー:Color(色)・クラリティ:Clarity(透明度)・カット:Cut(研磨)の4つの基準により鑑定される。その頭文字が全てCで始まることより『4C』と呼ばれる。

「最も硬いもの」「永遠に輝く」「永遠に美しい」という性質から、婚約指輪としてよく用いられる。また、ダイヤモンドは4月の誕生石とされている。

メレ/メレダイヤ

メレ(melee)とはダイヤモンドの大きさを表す言葉で、小粒のダイヤモンドのこと。一般的には0.2ct(カラット)未満のダイヤモンドを指すが、国際的にばらつきがあり、欧米では0.25ct以下、日本では0.18ct(1/6ct)以下をメレと呼ぶ場合も多い。

実情では0.02ct前後の小粒のダイヤモンドをメレダイヤと呼んでいる。多くはセンターダイヤモンドの脇石としてメインを引き立てるために飾られる。他にもメレを複数敷き詰めたものをパヴェと呼び、リングの周りに一列にメレを並べたものをエターナルリングと呼ぶ。

メレはフランス語で「小粒石」を意味する。本来メレは「ごちゃごちゃに混ざった、混雑した」という意味があり、色々なサイズの小粒石ダイヤモンドが混ざったロットをメレと呼んでいた。また「混合物」を意味する「メランジ(melange)」というフランス語から由来して、メレよりも大きなサイズの混合ロットをメランジと呼んでいた。つまり、0.25ct以下の混合ロットを「メレ」、0.25ct以上の混合ロットを「メランジ」と分類していた。メランジは今でも混合ロットを意味する言葉だが、メレは混ざったという意味を失い、現在では小粒石ダイヤモンドのことを指す名称として使われている。

ルース

ルース(loose)とは枠や台に加工されていない宝石のみのこと。原石を研磨しカットを施した状態のままの宝石。裸石(はだかいし)ともいう。ルースと、好きなデザインの空枠を選んで加工してもらい指輪を作ることができる。

カット石

カットが施された研磨済みの宝石のこと。

色石

色石とは色がついた宝石の総称。実質的にはダイアモンド以外の宝石のことを指している。代表的な色石は、サファイヤ、ルビー、アレキサンドライト、エメラルド、キャッツアイなどの宝石。

飾り石

宝飾品のメインの石以外に使われる石のこと。メインの石を引き立てる役割をもつ石。マリッジリングにおいてメレダイヤのことをいう場合もある。

ファンシーカラー

人工着色ではなく、天然で色づいたダイヤモンドをファンシーカラーダイヤモンド(fancy colored diamond)と呼ぶ。一般的なダイヤモンドに比べて産出量が極めて少なく、希少価値が高い。色の濃いものほど高価。ブルー、ピンク、グリーンなど様々な色のファンシーカラーダイヤモンドが存在する。イエローとブラウンダイヤを除くとカラーダイヤモンドは、ダイヤモンド1万個当たり数個程度とされる。

一方、放射線や加熱など人為的な処理を施し、人工的に色をつけたダイヤモンドを着色ダイヤモンドと呼び、この処置をすることを「トリートメント」または「エンハンスメント」ともいう。鑑定書には、カラーグレードは評価されず、備考部分に「天然ダイヤモンド(処理石)」と表記される。

婚約指輪では、センターストーンの脇にピンクダイヤモンドのメレダイヤを配したデザインが人気がある。

着色ダイヤモンド

着色ダイヤモンドとは、人工的に着色処理したダイヤモンドのこと。加熱処理、アクリル・樹脂・オイルなどの浸透処理、放射線処理などをして傷や色を改良する。この処置をすることを「トリートメント」または「エンハンスメント」ともいう。鑑定書には、カラーグレードは評価されず、備考部分に「天然ダイヤモンド(処理石)」と表記される。ブルーや濃いグリーンのダイヤモンドのほとんどは、この着色ダイヤモンド。

エンハンスメントとは宝石を人工的に改良すること。宝石の本来持っている潜在的な美しさを引き出す目的で使われる人的手段。またトリートメントとは、その宝石が元々持っている本質的な性質とは無関係に、科学的あるいは物理的方法により人工的に色等や外観を変化させてしまう方法のこと。

天然で色のついているダイヤモンドは、ファンシーカラーダイヤモンドと呼ばれ、産出量は少なく希少価値が高い。希少な色のものは、無色透明のダイヤモンドよりもかなり高価で取引される。

ブルーダイヤモンド

ブルーダイヤモンド(blue diamond)は青色のダイヤモンド。天然のファンシーカラーブルーダイヤモンドは非常に希少でとても高価である。市場に出回っているものはトリートメント処理を施し人工的に着色したものがほとんど。天然のブルーダイヤモンドはホウ素を含有しているため青い輝きを放つ。

ブルーダイヤモンドには「呪いのホープワイヤモンド」と呼ばれるいわくつきの大きな天然ブルーダイヤモンドがあるため、縁起物として祝い事には避けたほうが良い。このブルーダイヤモンドは1600年代に発見され、現在45.52カラット、時価2億ドルもの価値があるとされる。このダイヤはルイ14世やマリーアントワネット、富豪たちなど様々な人に手に渡るが、持ち主は次々と非業の死を遂げていった。1839年ロンドンのオークションでブルーダイヤモンドを競り落とし、4代にわたって保有した実業家のヘンリー・フィリップ・ホープの名前に因んでホープダイヤモンドと呼ばれる。ホープダイヤモンドは1958年にスミソニアン協会へ寄贈され、現在はスミソニアン博物館に展示されている。

トリートメント

トリートメント(treatment)とは、その宝石が元々持っている本質的な性質とは無関係に、科学的あるいは物理的方法により人工的に色等や外観を変化させてしまう方法のこと。価値は天然石よりも低い。

エンハンスメントとは、宝石を人工的に改良すること。宝石の本来持っている潜在的な美しさを引き出す目的で使われる人的手段。色石のほとんどがエンハンスメント処理されている。加熱処理、アクリル・樹脂・オイルなどの浸透処理、放射線処理などをして傷や色を改良する。中でも加熱処理は、自然がやり残したことを人間が補足するという考え方から、広く容認されている。エンハンスメントが施されたものも、天然石に分類される。

エンハンスメント

エンハンスメントとは宝石を人工的に改良すること。宝石の本来持っている潜在的な美しさを引き出す目的で使われる人的手段。色石のほとんどがエンハンスメント処理されている。加熱処理、アクリル・樹脂・オイルなどの浸透処理、放射線処理などをして傷や色を改良する。中でも加熱処理は、自然がやり残したことを人間が補足するという考え方から、広く容認されている。エンハンスメントが施されたものも、天然石に分類される。

トリートメントとは、その宝石が元々持っている本質的な性質とは無関係に、科学的あるいは物理的方法により人工的に色等や外観を変化させてしまう方法のこと。

合成石

合成石とは、天然宝石と基本的に同じ組成と構造の宝石材を人為的に作ったもの。宝石材として流通している合成石は、需要の多いスピネル、エメラルド、ルビー、サファイア、オパールなど多種の合成石がある。ほとんどは結晶だが、合成オパールのように非晶質物質(原子に規則的配列がない)もある。メーカーによっては、オパールを除き再結晶という言葉が使われる場合もある。一方、自然界には存在しない結晶を人為的に作ったものを人造石と呼ぶ。

人造石

人造石とは人工生産物の一種。同じ組成と構造が天然には存在しないもので、一定の化学特性、物理特性、内部構造を有し、人工的に生産された物質のことをいう。ダイヤモンドに類似している人造石の代表が、キュ−ビック・ジルコニア(Cubic Zirconia)で頭文字を取って「CZ」などと呼ばれる場合もある。一方、天然宝石と基本的に同じ組成と構造の人工宝石材を合成石と呼び、スピネル、エメラルド、ルビー、サファイア、オパールなどの合成石がある。

イミテーション

宝石に似せた模造石のことをイミテーション(imitation)と呼ぶ。この模造石の付いた指輪をイミテーションリングと呼ぶ。例えばキュービックジルコニアはダイヤモンドと同じ等軸晶系で、ダイヤモンドよりも高い屈折率をもつ合成宝石であり、廉価なジュエリーに良く用いられている。ネイティブな英語表現では、模造石は "imitation gem"、イミテーションリングは "junk jewelry"とされる。

コマーシャルネーム

コマーシャルネーム(commercial name)とは、合成石や人造石を、天然石かと思わせるために付ける名前。商標名。ダイヤモンドに似せた人造石のキュービック・ジルコニアなどが代表的な例。

フォールスネーム

フォールスネーム(false name)とは、誤った名称という意味。日本語では誤称と呼ばれる。宝石本来の呼び名ではなく、見かけのよく似たより価値の高い宝石の名を取って付けられた別名のこと。別名のこと。産地名や商標名や形容詞などが接頭語に付く場合が多く、そのように表記されている場合や、極端に安価だったりするものは、まず偽物だと思ってよい。

【フォールスネームの例】
本来の宝石の名称 フォールスネーム
無色水晶 アラスカダイヤモンド
無色トパーズ アフリカダイヤモンド
無色ガラス フランスダイヤモンド
無色ジルコニア セイロンダイヤモンド
ヘマタイト 黒ダイヤ
アイオライト ウォーターサファイア
シトリン(黄水晶) シトリントパーズ
ペリドット(かんらん石) イブニング・エメラルド
ネフライト 台湾ヒスイ
クリソプレーズ オーストラリアヒスイ
アマゾナイト コロラドヒスイ

誕生石

誕生石とは生まれた月によって定められた宝石。誕生石はそのつきに生まれた人を守る守護石。身につけると危険から身を守ってくれたり、幸運が訪れるといわれている。また誕生石は、願いを叶えてくれるともいわれている。各月の石には象徴が定められている。

誕生石を身につける習慣は18世紀にポーランドの宝石商によって考案されたのが始まり。当初は宝石商によって異なっていたが、1912年8月にアメリカのカンサス・シティーで開催された米国宝石組合大会で統一される。しかし、各国により誕生石は異なる。日本の誕生石は1958年にアメリカのものを基準にして、サンゴとヒスイ(翡翠)を追加したものが発表される。桃の節句がある3月には、美しい桃色のサンゴが選ばれ、新緑が美しい5月には、日本人が古来から好んでいる緑色のヒスイ(翡翠)が加えられた。

誕生石は、エンゲージリングのサイドストーンとして使用したり、マリッジリングに埋め込んだりされる。

【日本の誕生石と象徴】
誕生石 象徴
1月 ガーネット 真実・友愛・忠実
2月 アメジスト 誠実・心の平和
3月 アクアマリン・ブラッドストーン・さんご 沈着・勇敢 ・聡明
4月 ダイヤモンド 清浄無垢・純潔
5月 エメラルド・ひすい 幸福・幸運・愛
6月 真珠・ムーンストーン 健康・長寿・富
7月 ルビー 熱情・仁愛・威厳
8月 サードニックス・ぺリドット 夫婦の幸福・和合
9月 サファイア 慈愛・徳望・誠実
10月 オパール・トルマリン 安楽・希望・忍耐
11月 トパーズ・シトリン 友情・潔白・幸福
12月 トルコ石・ラピスラズリ・タンザナイト 成功・繁栄・不屈

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